2013年4月26日金曜日

第58回 建築人間工学研究会「KINECTをつかった動作計測ワークショップ -深度データ編-」開催のお知らせ

 人間の振る舞いを扱う建築人間工学などの研究分野では、人間の動作や仕草をどうやって定量的にとらえるかという問題と常に隣り合わせになっています。人間の目によって地道な観察を繰り返していた時もあれば、大規模で高価格な機材を使っていた時もあります。これらの時代を経て、最近は比較的安価で手に入りやすく、機能が絞られているシンプルな道具を使うという方法が社会的にも注目されるようになってきました。道具そのものが非常にシンプルなものとなったとき、コンパクトにしてインパクトの大きいアプリケーション(適用事例)を思いつく発想力が私たちに求められているように思います。

 このような背景を受け、本小委員会では2012年6月に第56回建築人間工学研究会「KINECTをつかった動作計測ワークショップ」を開催しました。KINECTはコンシューマ向けゲーム機「Xbox 360」のコントローラとして発売されましたが、撮影された人物の三次元骨格座標を取得したり、奥行きの長さを面でとらえたりできることから、これまでにない画期的な道具として注目されています。研究用途としての活用だけでなく、これまでの研究成果を応用的に用いる場合の道具としても活用できることが期待されています。

 1回目のワークショップではKINECTの”目玉”であった「骨格(スケルトン)」をテーマとしましたが、今回は「深度(デプス)」を扱います。

開催概要:
主催 ―― 建築人間工学小委員会
日時 ―― 2013年5月13日(月)13:00~17:30
会場 ―― 建築会館3階会議室(東京都港区芝5-26-20)
パネリスト ―― 千葉慎二(日本マイクロソフト株式会社)
参加費 ―― 会員1,000円、会員外1,500円、学生500円
申込み/問合せ ―― 要(http://goo.gl/eq5f9 より申し込みください)


参加に関する注意事項
レクチャーの難易度:
ワークショップではMicrosoft社のVisual C++とKINECT SDKを使ったプログラミング実習を行います。難易度は初学者向けのものとなっており、プログラミングにまったく触れたことがない方でも無理のない内容となるようにしております。

持ち物:
・ノート型PC(ただしOSはWindows 7かWindows 8。Windows VistaやOS Xなどは非対応ですのでご注意下さい)
・Visual C++ 2010 Express Editionを下記よりインストールして下さい。
http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/express/
・KINECT for Windows SDKを下記よりインストールして下さい。
http://www.microsoft.com/en-us/kinectforwindows/develop/developer-downloads.aspx
・KINECT本体は小委員会で用意しますが、もしお手持ちであればご持参下さい。
・建築会館内でもWiFiによるインターネット接続が可能ですが、必ず事前にご準備をお願いします。
・Microsoft Excelなどの表計算ソフトがインストールされている環境

ワークショップ概要:
・趣旨説明とKINECTの紹介の後、Visual C++によるプログラミングレクチャーを実施します。レクチャーではパネリストに準備していただいた教材プログラムを使用します。
・ワークショップはグループ単位で実施しますが、プログラミングは個別で行います(基本的に参加者全員が手を動かすのが前提です!)。
・後半はグループごとに動作計測実習を行います。